孫子の代への謝罪

”最後です”と書いておきながら、醜くも恥ずかしでもなく書き連ねます。

 

12月24日の朝日川柳に掲載された井原氏の句。

逝く時にゃ孫子へ何度も手を合わせ

私と同じような年代の方なのだろう。

第2次安倍内閣以降の自公政権では、モリカケサクラの権力の私的運用、公文書の隠蔽・改竄、重要案件の閣議決定強行採決等々、民主主義や倫理の崩壊。さらにアベノミクスの失敗による経済・財政の破綻。

岸田内閣になると、右側の耳だけがよく聞こえるのか、安倍内閣以上に軍備の大増強や敵基地攻撃とまるで日本憲法には9条が無いような振る舞い。そして、たかが10年前のフクシマがなかったような原発推進と県民や国民をバカにしたような特別税の配分。

狂人を真似て走らば狂人とつれづれにめくる徒然草

徒然草第85段にこのようなことが書いてあるが、NATOGDPの2%を軍事費に充てているので、それを真似したいようだ。日本には世界に誇る9条を備えた憲法があるが、宏池会の伝統をかなぐり捨てた岸田首相は何を考えているのであろうか。

だが最後は『偽りても賢を学ばんを賢と言ふべし』と書いてある。

軍事費はNATOを真似て騒げども文化教育費には黙(もだ)

2020年世界の公的教育費対GDP比率国別ランキングで日本は3.42%で138位。中国は3.57%で132位、韓国は4.68%で85位。

G7の中ではイタリア4.27%で103位、ドイツ4.66%で86位、カナダ5.17%で66位、フランス5.50%で55位、イギリス5.53%で53位、アメリカ6.05%で37位。

「こども庁」を新設して予算を倍増すると言いながら、右耳だけで聞いたのか、名称を「こども家庭庁」と変更し、軍事費を大幅に増加したのに予算は据え置き。

 

本当に、孫子の代にいくつもの禍根を残してしまった。

我々の世代は、後世の人たちに「あの時代の人間は何をしていたのか」と叱責されたら、ただひたすらに謝るしかない。